主人公
「大きな人生の目的を果たすのが自分の使命だ…」 こんなふうに、主人公型の人たちは普段感じているでしょう。理想主義で思いやりがあるので、他の人たち、そして世の中に良い影響をもたらすよう努めるタイプです。正しいことをする機会——たとえそれが簡単にできることでなくても——を敬遠することは滅多にありません。
生まれつきリーダー格なので、著名な政治家、コーチ、教師の多くが主人公型の性格タイプなのも納得です。情熱的でカリスマ性があり、仕事でだけでなく人間関係も含めた人生のあらゆる領域で人々をインスパイアするでしょう。友人や愛する人が最高の人間になるよう導くことに、とてつもなく大きな喜びとやりがいを主人公は感じるのです。
全世界が静かな時には、たった一つの声さえも力強くなる。
正しいことを主張する
“自分の利益を顧みないこと”や“偽りのない自分でいること”を含めて、主人公は自分の価値観について声高に主張する傾向があります。何かが不公平であったり、間違っていたりすると思った場合は、それについてはっきりと話すでしょう。でも、洞察力が高く、繊細な気質の持ち主でもあるので、他の人に共感してもらえるように話すことが得意で、高圧的な印象を与えることはまれです。
人の根底にある動機や信条を不思議なほど正確に理解できる人たちで、なぜ他の人の考えや感情をすぐさま把握できるか自分でも分からないこともあります。でも、このような“ひらめき”のおかげで、主人公は非常に説得力があり、周りの人を大きくインスパイアしながらコミュニケーション取ることができるのです。
主人公の秘密兵器は、“純粋な意図”を持っていることです。通常、「他の人を操りたい、支配したい」という望みはなく、「正しいことをしたい」と純粋な願いに動機づけられているので、たとえ誰かと意見の相違があっても、双方が合意できる点を見つけようとします。おかげで、無視できないくらいほど雄弁かつ繊細な形で主人公は意思疎通することができ、自分にとって大事な事柄について話すときは、なおさらこの傾向が顕著になります。
深入りする
自分にとって大切な人が困っていると、「その人の問題を解決してあげたい…」そして、時には「何が何でも解決してあげたい」と主人公は思います。幸いにも、多くの人は主人公のアドバイスや支援をありがたく感じるでしょう。“他の人の生活改善を手助けする人たち”として主人公がよく知られているのには、やはり理由があるのです。
でも、主人公が他の人の問題に深入りしても、必ずしも成功につながるとは限りません。他の人がより良い人間になるためには何をできるか、何をするべきか——このような明確なビジョンを主人公は持っていますが、変化を起こす準備ができていない人たちもいるでしょう。主人公が強く押し過ぎると、愛する人は「不当にジャッジされた」と感じたり、主人公に腹を立てたりすることもあるでしょう。洞察力が高いことで知られている人たちですが、最も賢い主人公であっても時にはうっかり悪いアドバイスを提供したり、早とちりしてしまったりすることもあります。
リードする
ものすごく利他的なタイプなので、自分が信じているアイデアや人たちを弁護するためには、攻撃されることを覚悟しています。このような強い信条により、主人公が生まれつき持っているリーダーシップ力——特に公共善のために協力して動くよう人々を導く能力——は強化されるのです。
主人公の最大の資質は、模範を示して指導することかもしれません。一見したところつまらない状況にも、慈悲の心、優しさ、熱心さを持って対応できることを、主人公は日常生活の中で示すのです。日々のとてもささいな選択や行動でさえも——“苦労している同僚にどういう言葉をかけるか”から、“週末をどう過ごすか”まで——主人公にとっては明るい将来を導く機会なのです。