建築家

INTJ型の性格

建築家は独創的・戦略的にものごとを考える上に、どんなことについても計画がある人たちです。

A scene representing the Architect personality type (INTJ). An INTJ man stands contemplatively surveying a chessboard-like grid on a table in front of him. Various architectural models, including houses and skyscrapers, a globe, and a fossil are displayed around the space, suggesting a focus on strategic planning and complex problem-solving typical of the INTJ personality.
I 内向型 N 直感型 T 思考型 J 計画型

建築家

「人間の偉大さは思考にある。人間は一本の葦(あし)にすぎず、自然界で最も弱いものだ。だが人間は考える葦だ」

ブレーズ・パスカル

トップでいることは、孤独でもある…。極めてレアで、かつ非常に有能な性格タイプ“建築家” (INTJ) の人たちは、このことをよく知っているでしょう。理性的で頭の回転が早く、自分の思考能力、さらに偽善や欺瞞を不思議なほどにも簡単に見透かす力を誇りを感じている人たちです。建築家の頭は常に動いていて、自分の周囲で起こっていること全部をひっきりなしに分析するので、自分のペースについてきてくれる人を見つけるのが大変だと感じることもあるでしょう。

建築家 (INTJ)型の性格

パイオニア精神

建築家はすべてのことを疑う人たちです。多くの性格タイプは他人の専門知識や社会通念を自分の人生の道しるべとし、現状を受け入れる傾向がありますが、常に懐疑的な建築家は自分で色々なことを理解・発見することを好みます。物事を改善させるためには、規則を破ったり人から非難されたりすることもいとわない傾向があります。それどころか、そういうことが楽しいと感じるのです。

ただし、「新しいアイデアは、実際にうまくいくものでなければ価値がない」と建築家は言うでしょう。ただ単にクリエイティブでありたいのではなく、成功願望があるのです。仕事には極めてひたむきで、自分の見識・ロジック・意思力を全力で活用するタイプです。無意味な規則や浅はかな批判で自分の邪魔をするような人には遭遇したくない、と感じているでしょう。

建築家は骨の髄まで独立心があるので、他人の期待は気にせずに 自分のアイデアを追求したいのです。

自立心が強いという特徴もあり、一人で何かをするのも気になりません。周りの人が自分に追いついてくるまで待つのを嫌うからかもしれません。何か決断をする際に他の人の意見などを聞くことも、通常、好みません。周りの人の考え・希望・計画を無視してしまうので、この“一匹狼”的な姿勢を無神経だと感じる人もいます。

だからといって、思いやりがない人だと考えるのは誤解です。ストイックに知的な建築家に対するステレオタイプは色々あるかもしれませんが、建築家は感情にとても敏感です。物事がうまくいかなかったり、人を傷つけてしまったりするとショックを受け、原因究明に多くの時間と労力を費やすでしょう。普段の意思決定において感情はあまり重視しないかもしれませんが、建築家はれっきとした人間なのです。

知識に貪欲

建築家は非常に大胆な夢を描く人たちであると同時に、ものすごく悲観的でもあります。意思と知力があればどんな難しい目標でも達成できると信じている一方で、人間性を概して冷たい目で見ています。ほとんどの人間は怠惰で想像力がなく、平凡な人間で一生を終える運命だと建築家は思っているのです。

自分の知見と知的鋭敏さから自己肯定感の多くを得ているタイプで、学校で“読書家”や“ガリ勉”などと呼ばれていたこともあったでしょう。でも、このようなレッテルを悪くは受け止めず、逆にポジティブなものとして受け入れた建築家も少なくないでしょう。興味を持った分野すべてを、たとえプログラミングであれ、カポエイラであれ、クラシック音楽であれ、独学で勉強してマスターできる。この能力を建築家自身が認識しているのです。

建築家は人に自慢するために新しいことを学ぶのではありません。知識を増やすことが純粋に楽しいと感じるのです。

ひたむきな気質なので、くだらないこと、娯楽、意味のない噂話には興味がありません。かといって冗談が通じなかったり、退屈な人間だったりというわけでは全くありません。建築家は武骨だけど機知に富んだ話をすることで知られていて、真面目な風に見えても鋭い皮肉を利かせたユーモアで笑いをもたらすでしょう。

人付き合いにおける“もどかしさ”

親しみやすく、人懐っこい人としては、建築家は知られていません。礼儀正しさや社交辞令より、合理性と成功を重視するタイプです。つまり皆に好かれるより、正しくありたいと思うのです。映画や小説に出てくる悪人が、よくこの性格タイプをもとに描かれるのも納得でしょう。

真実と複雑さを大事にするので、多くの人が当然のようにすること(たとえば世間話や罪のない嘘など)も、建築家の目には無意味または“くだらないもの”として映ってしまいます。その結果、建築家の実直さを無礼、さらには侮辱的に感じてしまう人もいるでしょう。

建築家は人付き合いにもどかしさを感じるので、人付き合い自体をやめてしまおうかと考えることもあります。

それでも、他の性格タイプと同様に建築家は人と接する機会を求めます。ただし、建築家は自分と同じ価値観を持った人たちに囲まれたいと思うのです。建築家は自分らしく振る舞うことで、自分と似ている人たちに出会うことはよくあるでしょう。自分の興味を突き進めると、自然に自信を持った建築家の振る舞いに他の人が惹きつけられるのです。これは職場でも社交の場においても、さらには恋愛関係においても当てはまるでしょう。

人生というチェスゲーム

矛盾に満ちているのが建築家です。--想像力豊かでありながら、決断力がある。野心的でありながら、人前に出たがらない。好奇心旺盛でありながら、集中力がある。はたから見ると、このような矛盾はまるで不可解かもしれませんが、建築家の内面の動きを理解すれば、すべて理にかなっていることが分かるでしょう。

建築家にとって人生は“巨大なチェスゲーム”なのです。運ではなく戦略を頼りにするタイプなので、それぞれの指し手の前にメリットとデメリットを熟考する傾向にあります。そして、「創意工夫と洞察力さえが十分あれば、どんな困難が途中に待ち受けていようともゲームに勝つ方法は見つけられる」と確信しているのです。